【体験談】全くの初心者が日本語教育能力試験に独学で合格するまで【5か月】
こんにちは!管理人のモッペです◎
資格シリーズ、今回は「日本語教育能力検定試験」についてのご紹介!
近年注目度が上がっているこの試験に独学で一発合格するための勉強法を大公開!!
関心のある方は是非ご覧ください(^^)/
日本語教育能力検定試験って何?
そもそも日本語教育能力検定試験とはなんなのでしょうか?
よく似た名前の試験に「日本語能力検定試験」がありますが、
これは日本語学習者が自分の日本語力を図るための試験。
一方今回ご紹介する「日本語教育能力検定試験」は、
日本語を日本語学習者に教える場合に必要な知識を問う試験になります!
そのため、受験する層としては「日本語教育に携わる人・携わりたい人」がメインとなります。
ではそんな「日本語教育能力検定試験」とはどんな試験なのでしょうか?
母語の日本語に関する試験だから簡単に誰でも取れると思っている方も多いかもしれませんが、
実は奥が深~い試験なのです。
日本語教師になるための手段の一つ
現状日本語教師になるには、実は公的な資格は必要なく、
なろうと思えば誰でもなれることになっています。
しかし、そうは言っても日本語学校などで日本語教師として働くには、
一定の条件が求められることが多いです。
その条件が以下になります。
①日本語教育能力検定試験に合格する
②学士の学位をもち、文化庁認定の「日本語教師養成講座(420時間)」を修了する
③大学または大学院で日本語教育に関する主専攻プログラムか副専攻プログラムのいずれかを修了する
※いずれか一つを満たせばよい
つまり、日本語教育能力検定試験に合格することは、
日本語教師として正式に働きたい場合の条件の一つというわけです!
もちろん、日本語ボランティアなどのような形で日本語教育に携わる場合には
こうした条件を求められないこともありますが、
しっかりと日本語教育に関わりたいと考えている場合には、
上記のいずれかを満たしておくことが必要となります。
なお、①~③のどれが一番楽な手段かは人によっても違いますが、
②は講座に通うだけで条件を満たすことができ、実習などを通して実践的なスキルも身に付けることができるため魅力的ですが、なにより時間とお金がかかってしまいますし、
③は現在学生orこれから学生になる人にとっては可能な手段となりますが、この条件を満たすためだけに大学に行くというのは現実的ではありません。
そのため、一番手っ取り早く、そして費用を抑えて条件を満たすには①をお勧めしたいですし、
私自身もそういった理由で受験しました。
一方で、簡単に合格できる試験というわけでもないため、
受験を決意した場合はしっかりと受験対策に臨む必要があります。
試験の概要
日本語教育能力検定試験は、毎年1回行われ、例年10月の第3or第4日曜日に実施されます。
試験の目的としては、
「日本語教員となるために学習している者、日本語教員として教育に携わっている者を対象として、日本語教育の実践につながる体系的な知識が基礎的な水準に達しているかどうか、状況に応じてそれらの知識を関連づけ多様な現場に対応する能力が基礎的な水準に達しているかどうかを検定すること」
とされています。
なお、この試験は国家試験ではなくあくまで民間試験という位置づけですが、
日本語教育の重要性が高まっている近年においては、「国家資格化される」という話も出始めています。
受験料は10600円ですが、願書を別途400円で購入する必要があります。(やや高い…)
合格率は、令和元年度28.2%、平成30年度28.3%、平成29年度25.3%と
例年30%に満たないことが多く、それなりに難易度の高い試験であることが分かります。
試験内容は、「試験Ⅰ」「試験Ⅱ」「試験Ⅲ」の3つに分かれており、
試験Ⅰ→区分ごとの基礎的な知識を問う
試験Ⅱ→音声の問題
試験Ⅲ→区分を横断した基礎的な問題解決能力を問う
となっています。
それぞれの試験時間は、90分、30分、120分と、合計4時間にもなるため、
比較的ボリューミーな試験であることも輪かrます。
基本的にはマークシート方式となっていますが、
試験Ⅲに1問だけ400字程度の記述式問題があります。
出題範囲は、日本語そのものだけでなく、日本の文化や社会、教育法、
さらに海外の文化や歴史についても含まれ、かなり幅広い分野をカバーすることが求められます。
使用した教材
ではさっそく、私が独学で学習した際に使用した教材をご紹介していきます。
最初の一冊
日本語教育能力検定試験を受けようと思った当初、日本語教育についてほとんど無知だった私は、
まずこの本を購入し、「日本語教育とはなんぞや」を理解することから始めました。
この本は、日本語教育能力検定試験を受けない方でも面白く読めると思う内容で、
すらすらと読み進めることができます。
内容としては、試験に出る分野に関するものが50のテーマに分けられて簡潔にまとめられているのですが、今まで日本語教育に触れてきたことの無い方は「なんだこの奥の深さは!」と驚かされると思います。
と同時に、これから勉強する内容の多さや幅広さに愕然とする方もいるかもしれません…(笑)
私はというと、最初の一歩としてこれを読んだとき、
日本語教育に対してものすごくワクワクを感じたのを覚えています。
日本語って自分の母語のくせに、自分は日本語のことをなんも知らなかった!と気づかされました。
簡単に読める内容ですので、まずは全体像を理解するためにも、この本を読んでみることを強くお勧めします!
逆にこの本なしで最初から分厚いテキストに挑むと気が滅入ってしまうかも…(´_ゝ`)
テキスト
テキストは、日本語教育を受験する人にはかなり王道である以下の本を使用しました!
少々お値段はしますが、お値段なりの充実した内容ですし、
なによりこうした体系的にまとめられたテキストは勉強する上で必須なので、
本気で合格を目指す方は必要経費と割り切って購入することをおすすめします…!
試験範囲の基本的な内容は網羅されているので、
この本をマスターすれば初心者でも合格ラインを目指すことは余裕でできるようになります。
問題集
私は問題集を2種類使用していました。
※ちなみに私は↑これの旧版(緑の表紙)を使用していたのですが、内容がやや昔のものになっていて、現状とは答えがずれてしまうものもあったので、リンク先のオレンジの表紙の新版を使用することをおすすめします。
どちらも大量に様々な問題が収録されており、
問題演習を数多くこなすためにはものすごく使える2冊となっています。
赤本は模擬試験風に作られており、
オレンジの方は区分ごと(出題範囲は1~5の区分に分かれている)に作られています。
どちらも似ているようで、出題スタイルや解説の内容が異なるため、
どちらにも触れておくことがオススメです!
私はこの2冊どちらもをフル活用して合格できたと思っています。
なお、この2冊以外にも様々な問題集はあると思いますが、
正直この2冊があれば十分だと思っています。
試験前になると不安でいろいろな問題集に手を付けたくなるものですが、
むしろこれら2冊を完璧にすることを目指した方が合格の近道だったように思います。
完全初心者で問題集に迷っている方は、とりあえずこの2つを購入すればOKかと!◎
用語集
用語集?必要?
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
実際ものすご~~~く大切な存在になります!
というのも、日本語教育能力検定試験における用語集は、
単なる単語帳のように用いるのではなく、テキストの一部として用いるからです。
範囲が膨大で、すべてを体系的に学ぶことが難しい日本語教育能力検定試験において、
用語集を中心に重要な要素を拾いながら学習していくことは、効率的な学習につながります。
また、この用語集はかなり詳しく書かれているため、
分からない言葉に出会ったらこの用語集で該当箇所を読み込むことで
周辺知識を含めてしっかりと理解することができます。
非常に使える用語集となっているので、これもマストなものとして購入することを勧めます。
過去問
そして最後は過去問集。
日本語教育能力検定試験は、サイトから無料で過去問が入手出来たりはしないので
過去問題集を購入することが必須となります…。
そしてその公式過去問集がこちら。
1冊1540円と割高ですし、解答ページには解説がついておらず使い勝手は悪いですが、
合格を目指すなら確実に買った方がいいです。
やはり他の出版社が作成した模擬問題と実際の問題は違いますし、
実際の問題のレベル感に触れておくことはとても大切です。
こちらは3年分購入しておけば十分かと思います。
3冊も買うとややお値段は張ってしまいますが、
きれいに使用して、使用後はメルカリで販売すればいいのです(笑)
可能な限り過去3年分はGETするようにしましょう。
勉強スケジュール
では、次に私の合格までの勉強スケジュールをご紹介。
6月に受験を決意し、10月に受験したため、私は約5か月間を要しました。
しかし、私は同時並行で行政書士試験の学習もしていたので、
時間が取れる方なら初心者でも3~4か月で合格を狙えると思います!
大まかな勉強方法の流れは以下の通りです。
※「日本語教育能力検定試験に合格するための問題集」=オレンジ本
「日本語教育能力検定試験 合格問題集」=赤本
「日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド」=テキスト
6月:区分1~3をマスターする【1日の学習時間目安:1~2時間】
①「日本語教育能力検定試験に合格するための基礎知識50」を読み、概要をつかむ
②オレンジ本の区分1~3を1周解いてみて、解いたらしっかり解説を読み込んで理解していく
★解説を読んでもなお分からないところは適宜テキストの該当箇所を読んで理解
③理解を確認するため、オレンジ本の区分1~3をもう1周解く
④区分1~3に当たる部分の重要事項を、テキストを見ながら自分でまとめてみる
★私は書くのが面倒だったのでPCのwordを使って重要なポイントをまとめました
⑤用語集を使って区分1~3の用語を確認する
7月:区分4と区分5をマスターする【1日の学習時間目安:1~2時間】
①オレンジ本の区分4と5を1周解いてみて、解いたらしっかり解説を読み込んで理解していく
★解説を読んでもなお分からないところは適宜テキストの該当箇所を読んで理解
②理解を確認するため、オレンジ本の区分4と5をもう1周解く
③区分4と5に当たる部分の重要事項を、テキストを見ながら自分でまとめてみる
★上記同様wordを使って重要なポイントをまとめました
④用語集を使って区分4と5の用語を確認する
⑤テキストの区分ごとについている小テストを解いて、理解を確認する
8月:苦手克服&聴解マスター&模擬演習【1日の学習時間目安:1~2時間】
①7月までの問題演習を通して苦手な分野・内容を洗い出し、1週間程度で集中的に克服する
★苦手部分だけ手書きでノートに内容をまとめて理解したり、よく間違える問題を何度も解いたり、
用語集にマーカーを引きながら読み込んだりしました
②聴解に手を付け始める
★オレンジ本を使って聴解の問題を解き、解説を読みながら理解する
★分からないところは適宜テキストを読んだり、ネットで検索したりして理解
③赤本の模擬問題の第1回と第2回を解いて実力を確認する
★解くだけでなく、解説を読み理解する時間をしっかりとる
この段階では完璧に解くことを目指さず、自分の苦手はどこかなどを把握することに努める
9月:ひたすら問題演習【1日の学習時間目安:2時間】
①赤本(第1回&第2回)とオレンジ本をもう1周ずつ解く
②赤本とオレンジ本を使って記述式問題の演習を始める
★記述式問題はある程度日本語教育の基礎がないと解けないため、この段階で解き始めるのでOK
③聴解の特訓をする
★赤本の聴解特別講座を解いたり、下の形などを自分なりにまとめて理解したり、
テキストを読み込んで 暗記するところを徹底的に暗記したりして、苦手意識をなくす。
④過去問を2回分解く
★ネットで調べると解説が載っているサイトがあるので、そこを見ながらしっかり復習もする
⑤寝る前に少しずつ用語集を良い、暗記に取り組みはじめる
10月:最終確認・苦手をつぶす【1日の学習時間目安:3~5時間】
①オレンジ本をもう1周解き、満点を目指す
★この段階でもミスした問題はチェックをつけておく
②赤本(第1回&第2回)や過去問2年分ももう1周解き、ミスした問題にチェックをつける
③赤本の第3回と、過去問の今まで解いていない1年分を模擬試験として解く
★本番と同様の時間帯に、本番と同様の時間設定でマークシートを使って解く練習をする
④暗記に取り組む
★用語集や、自分だけの苦手をまとめたノートなどを使って、覚えるべき内容を集中的に暗記
⑤今までミスしてチェックした問題をすべて解きなおす
大体このくらいのペース感で学習すれば、初心者でも合格圏内は余裕で目指せるかと思います!
持っている教材をぼろぼろになるまで使いこなし、
答えをすべて覚えてしまうまで問題演習を繰り返すのがミソです(笑)
まとめ
ということで、今回は日本語教育能力検定試験に合格するために必要な教材や、
勉強スケジュールについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
もう少し細かい学習方法なども今後まとめていければと思います!
もしご要望などあればお気軽にコメントください:)
それでは今回も読んでいただきありがとうございました!また次回~!!
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